食事支給の非課税枠が月7,500円に改正!注意すべき点を解説

こんにちは。足立区北千住の税理士根岸です。

福利厚生の一環として、会社が役員や従業員に対して食事を支給する場合があります。この食事支給が給与課税されずに非課税とするためには、一定の要件を満たす必要があります。

税制改正により、令和8年4月からこの非課税要件を満たすための限度額が約40年振りに引き上げられています。今回は、食事支給を非課税とするための要件について解説します。

目次

食事支給が給与課税されないための2つの要件

役員や従業員への食事支給を非課税とするためには、次の2つの要件を満たす必要があります。

  • 役員や従業員が、食事の価額の半分以上を負担すること
  • 会社負担額が月額7,500円(税抜)以下であること

これらの要件を満たすことにより、給与課税を回避することができます。要件を満たさない場合には、「食事の価額から役員や従業員が負担している金額を差し引いた残額」、つまり会社負担額の全額が給与課税されてしまいます。

【具体例】 ※消費税は軽減税率8%で計算
条件:弁当1食864円(税込)を月に20日支給し、従業員負担額を1食500円とする場合

<要件①の判定>
864円×50%=432円≦500円(従業員負担額)
→半分以上を従業員が負担しているため、要件①クリア

<要件②の判定>
(864円−500円)×20日=7,280円(税込の会社負担額)
7,280円−(7,280円×8/108)=6,740円(10円未満切捨ての税抜金額)
6,740円≦7,500円
→会社負担額が月額7,500円以下であるため、要件②クリア

結論:要件①及び②を満たすため、非課税となります

実務で注意すべき点

全員を対象とすることが必要

特定の役員や従業員のみしか食事の支給が受けられないこととなっている場合には、給与課税の対象となります。

7,500円は「税抜」かつ「10円未満切捨て」で計算

会社負担額の月額7,500円は、税抜金額で計算し、10円未満の端数がある場合は切り捨てて計算します。

食事の価額の算定方法

市販の弁当であれば、弁当の購入金額がそのまま食事の価額となりますが、社員食堂などで会社が作った食事を支給している場合は、材料費や調味料など直接かかった費用の合計額が食事の価額となります。

現金で支給した場合には、全額給与課税の対象となります。

ただし、例外として深夜勤務者に対して夜食の現物支給ができない場合には、1食あたり650円(税抜)以下の現金支給については、非課税となります。

残業・宿日直時の食事支給

残業や宿日直等の勤務時間外での食事の現物支給については、上記の非課税要件を満たさなくても給与課税されず、全額を福利厚生費として処理することが可能です。

ただし、あくまで現物支給の場合ですので、現金支給した場合は前述のとおり全額給与課税の対象となります。

最後に

以上、改正のあった食事支給の非課税限度額とその要件について解説しました。

この制度は従業員の定着化と新規雇用につながる有効な手段の一つです。非課税で運用できるように2つの要件その他注意点をしっかり確認しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

参考

この記事の監修・執筆者

根岸税理士事務所
税理士 根岸 峻佑
登録番号:第156008号
所属:東京税理士会足立支部
freee認定アドバイザー

東京都足立区の北千住で税理士事務所を営んでいます。
30代半ばに地方公務員を辞め、4年の期間を経て税理士に転身しました。プライベートでは小学生と保育園児の娘を育てる2児の父です。
当ブログでは、freee会計を活用した記帳・経理業務の効率化や税務会計に関するお役立ち情報を発信しています。

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