【起業準備】会社設立前の費用(創立費・開業費)の領収書はどうする?節税になる会計処理
こんにちは。足立区北千住の税理士根岸です。
会社を設立して事業を開始するまでには、様々な初期費用が発生します。これらの費用は、事業開始前に支払ったものであることから、会社の経費にしていない方もいるかもしれませんがもったいないです。
会社の設立前・開業前に支払った初期費用は、「創立費」と「開業費」に分類し、適切な処理を行うことで会社の設立後の経費として計上し、税負担を軽減することができます。
今回は、この創立費と開業費の取扱いについて解説します。
「創立費」とは?
創立費とは、会社設立準備開始から設立登記までの期間において会社設立のために支出する費用をいいます。設立登記日が会社の設立日になるため、会社設立までに支払った費用ということになります。
- 発起人(会社設立後の株主)の報酬
- 定款作成のための費用
- 設立登記費用(登録免許税など)
- 司法書士などの士業に対する報酬
- 設立前の事務所賃借費用
- 設立前の使用人の給料
- 許認可費用 など
「開業費」とは?
開業費とは、会社設立登記後から事業開始までの期間において開業準備のために特別に支出する費用をいいます。設立日から実際に事業を開始するまでに支払った費用ということになります。
- 印鑑や名刺の作成費用
- チラシなどの広告宣伝費
- 事務用消耗品費
- 接待交際費(打合せ飲食代など)
- 旅費交通費
- 市場調査費 など
開業費は「特別に支出する費用」とされていることから、法人の場合は事務所賃借料や水道光熱費などの経常的な費用を開業費として計上することは認められません。
- 事務所賃借料や水道光熱費など、経常的な費用(経費として計上)
- 敷金(資産として計上)
- 1点10万円以上の備品購入費(固定資産として計上)
- 商品の仕入代金(商品仕入れとして計上し、決算時の在庫は棚卸資産として計上)
創立費・開業費を計上するメリット
創立費・開業費のどちらも5年(60か月)で均等償却する方法と任意償却する方法のいずれかを選択することができます。任意償却を選択した場合には、支出した年度に一括して償却することも、まったく償却をしないことも可能です。
つまり、赤字の期間は償却せず、利益が出たタイミングで全額償却することや、利益額に合わせて分割して償却していくことにより、計上額の範囲内で利益調整が可能というメリットがあります。
個人事業主の開業費の取扱い
個人事業主には法人のように創立費は発生しませんが、開業準備のために支出する費用は開業費として計上することができます。
個人事業主の開業費の範囲は法人より広く、経常的な費用(事務所賃借料や水道光熱費など)であっても開業費に計上することができるのが法人の開業費と異なる点です。
最後に
以上、創立費と開業費について解説しました。
もちろん計上できる内容に条件はありますが、設立前・開業前にかかった費用の一部については利益調整が可能です。
これらの費用は事前にしっかりと把握し、適切に処理することで賢くスタートダッシュが切れるようになります。また、請求書・領収書などの証憑は必ず残しておくようにしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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この記事の監修・執筆者
根岸税理士事務所
税理士 根岸 峻佑
登録番号:第156008号
所属:東京税理士会足立支部
freee認定アドバイザー
東京都足立区の北千住で税理士事務所を営んでいます。
30代半ばに地方公務員を辞め、4年の期間を経て税理士に転身しました。プライベートでは小学生と保育園児の娘を育てる2児の父です。
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